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渦巻ヒッチハイク 第一夜『ミニチュアの妻』マヌエル・ゴンザレス

渦巻ヒッチハイク アメリカ

突然やってきましたこのコーナー。国内外問わずブンガクをもっと楽しみたい、みんなたちにも読んでもらいたい!という意気込みと勢いで始めます。なんと、対談形式。
対談相手として、旧友で文学ヤクザのコパさんアートブックをお迎えしました。私達も楽しみながら、色々な本をヒッチハイクして東奔西走していきたいと思います。

栄えある第一回は、マヌエル・ゴンザレス著『ミニチュアの妻』からスタートです。
では張り切ってまいりましょう!

  

ミニチュアの妻 (エクス・リブリス)  f:id:yoiyoRu:20160123225226j:plain

 

[あらすじ]
妻は小さくなっていき、私はゾンビになっていき、友はユニコーンを拾い、父は狼と化し、ハイジャックされた飛行機は20年間飛び続ける…。
どうにも不可思議な世の中にもっと大きな不可思議さをもって立ち向かおうとする、アメリカからまたひとり現れた奇想の使い手が放つ第一短編集。
近年の英語圏文学の最も積極的な紹介者のひとり、藤井光による翻訳で日本上陸。


2015/12/19発売  白水社 エクス・リブリス 

 

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain 自宅の風呂が強制収容所で有名なコパさん、ではよろしくお願いします。

※参考画像

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f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain そのシャワー室の電気が切れ、最近はもっぱら暗闇のなかでシャワーを浴びているコパさんアートブックです。よろしくお願いします。


◆奇想怪獣マヌゴン

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain マヌエル・ゴンザレス(通称マヌゴン)はこれがデビュー作なんだね。メキシコからの移民三世ってことだけど、あんまり移民ブンガクっぽさはなかったな。

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain マヌゴン。マヌゴン???

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain ボラーニョとか、そのへんのラテンアメリカ系の作家が好きなんだなあ!ていう感じはすごいした。「◯◯◯、その奇特な人生」のシリーズとか。
※ロベルト・ボラーニョ チリの詩人、小説家。ラテンアメリカ文学の巨匠。遺作となった『2666』は鈍器力がつよすぎるため、引っ越しの際、うかつに箱に詰めると運送屋さんの腰をことごとく破壊する。

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain 総論から先に言うと…面白かった!広い意味での奇想系短編集なんだけど、読み味もいいし、設定も文体もバリエーションが豊かで、気楽な姿勢で楽しんで読めました。

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain うんうん!色んな種類のがつまめてお得感あった。

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain いわゆる奇想系・不思議系の短編小説家って昔からザクザクいるし、最近話題になったアメリカ文学なんてほとんどそうなんじゃ?って印象さえあるけれど。この本はいわゆる「幻想」や「ゴシック」の文脈ではない、もっとカジュアルでポップさのある奇想で。

例えば、ボルヘスシュールレアリスムなんかは、私たちの”いま/ここ”からどれほど離れていくか、が肝なところがあるところ、マヌゴンはそれとは明らかに違ってる。写真家でいうとマン・レイではなくてうつゆみこ的な世界観。

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain ボルヘスたちは日常から離れてなんぼみたいな。確かに「アレフ」読んだ時ほんと宇宙行っちゃったきがしたもん。確かにマヌゴンはそのへんとは違ったね。

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain マヌゴンはあくまで日常を手放さない。物語の出発地点にはそうとう突飛な設定を持ってきておいて、もっとB級SF的なホッコリ感がある。

不思議な設定の物語を読んでいくと、不意に「あんまり不思議でないもの」が現れてくる瞬間があって、それが普段の私たちの暮らしに潜んでいる不思議さに跳ね返ってくる、みたいな。

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain その突飛な設定から日常に帰ってきた時に世界の見え方がちょっと変わるという。突飛さはあるけど、地に足がついてる感じはするよね。

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain 気が付かない足元の日常を照らすための、奇妙な形のサーチライトのような。文章の変化球具合もなかなかだよね。

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain サーチライト!そうだね。自分の影が普段より少し奇妙に見えたりする感じね。文章自体は緻密で余白がないんだけど、ラストに突然バツンって切れて余白が来るのが、はじめすこし戸惑うんだけど読んでくうちにクセになる。

エイミー・ベンダーとかリディア・デイビスとかは行間に余白があるというか、文の網目がゆるくてそこに自分が入り込む隙間があるんだけど、マヌゴンにはそれがない。
物語を背負ったまま荒野にバンって放り出される快感があった。

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain そうだよね。行間の無さ、情報の詰め込み方は特徴的だった。

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain ミチミチに文が編まれてて、息も長いし、最初はちょっと読みにくいなと思ったんだけど、読んでくうちにそれが気持ちよくなってくるの。ミチミチに編まれたセーターをすぽって脱いだときのすっきりさみたいなのがあって。二篇目の「ミニチュアの妻」あたりから文体にも慣れてきて、「もっと放り出して!」てなる。

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain 文体には幅があって、疑似ドキュメント文体、ラテンアメリカ記録文学のような語り口も駆使してくる。デビュー作らしく、飽きさせないバリエーションの豊かさがあったね。

◆表題作「ミニチュアの妻」

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain 表題作「ミニチュアの妻」よかったね。

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain あらすじを簡単に説明しておくと、主人公は小型化業界(なんだそれ)で働く部長さん。ある日いきなり奥さんが小さくなってしまうのだけれど、それがなぜ、どうやって起こったかっていうことは全く説明されません。むしろこの旦那、あまりそのことに驚いてもいない。「問題は、妻の状態が僕の仕事に影響するようになってきたことだ。」(p.33)とかとぼけたこと言い出します。そんで…

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain 次第に戦い始めちゃうっていう。

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain そう、妻のお世話をし始めるのだけれど、姿が見えない妻との夫婦喧嘩が、だんだん洒落にならない戦争状態になってくる。このアイロニカルな展開はさすが表題作、抜群に面白かったね。

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain 一番最初に収められてる「副操縦士、操縦士、作家」も「ミニチュアの妻」と同じで、「20年間一度も着地せずに飛行機で飛び続けてる」っていうのがもう日常になってて。「飛び続けてる」ってのがまずおかしいんだけど、その奇妙さをメインに出さないで、その上での日常を描いていくのが面白かった。

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain 飛行機がハイジャックされてるっていうのにまるで危機感がなくて。主人公の男なんてこんなことを思う。

最初のころ、誰にもこの悲劇を生き延びられまいと思った僕は、それまでの人生で最も恋しく思うのは妻のことだろうと考えていた。(中略)だが、自分は死んだわけでもなく、重傷を負ったわけでもなければ、消息不明でもなく、厳密には孤独でもない身で機上にいるとなると、一番恋しくなるのは生活の基本的な要素だ――立ち上がり、歩き回り、体を完全に横にして眠り、セックスをする。そして何よりも、食べ物が恋しい。
p.19 

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain ゾンビもののひとつ、「僕のすべて」のラストもそうなんだよね。ニンゲン(ゾンビ?)の3大欲求に抗えない・・・って感じのラストで。自分がゾンビってる(?)ことについては割りとどうでもいいみたいなの。

「僕のすべて」はその設定の奇妙さに加えて、自分の中の「ゾンビ部」と「ニンゲン部」の境目がわかりにくく書かれてて。人称はずっと「僕」なんだけど、「ゾンビ部」と「ニンゲン部」がせめぎあってる感じがよく出てた。

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain あのふらふらした視線すばらしかった!

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plainキャプラⅡ号星での生活」と「ショッピングモールからの脱出」は低予算SF映画っぽさあったね。アクションが生々しくて、目が楽しかった。

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain キャプラⅡ号星はすごく「オール・ユー・ニード・イズ・キル」っぽかったな。

※「オール・ユー・ニード・イズ・キル」は桜坂洋原作、ダグ・リーマン監督、トム・クルーズ主演のタイムループもののSF映画。繰り返されるエミリー・ブラントの腕立て伏せは2014年洋画界でさいこうの瞬間の一つ。あの上腕二頭筋をみよ。

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain そうだね!「なんとかこの忌々しい状況を切り抜けてやるぜ」ていう意気込みとアクションが良い感じでマッチしてて興奮したなー。

 ◆英文学における創作科

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain マヌゴンを語るうえで外せないと思うのは、英米の大学院にある創作科の存在、いわゆる「クリエイティブ・ライティング」のコースのこと。有名作家が教授として教壇に立って、ワークショップやったり理論を学んだりできるところで、だいたいフィクション・ノンフィクション・詩なんかのコースがあることが多いのかな。

20世紀以降のアメリカ文学の厚みは、こういう創作科出身の作家によって支えられてると言ってもよくて。いちばん知られてるのがアイオワ大学創作科。卒業生のリストがすごい。フラナリー・オコナーテネシー・ウィリアムズレイモンド・カーヴァー。最近だとダニエル・アラルコンイーユン・リーもそうだね。

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain 確かに、現代アメリカ文学の著者経歴紹介でよく見るね。日本だと磯崎憲一郎くらい? 

磯崎憲一郎は去年東京工業大学大学院社会理工学研究科の教授になりました。元三井物産広報部長。すげえ。

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain こういう学科が収入が不安定な作家への就職先としても機能していて、冷戦時代には政治から創作を守るような働きもしていたみたい。ジョンズ・ホプキンス大学ジョン・バースが長く教えていたね。イーユン・リーもミルズ大学文学部創作科で教えているし、マヌゴンもどっかで教えてるしょ。

ジョン・バースはアメリカのポストモダン文学を代表する作家。代表作に「酔いどれ草の仲買人」「やぎ少年ジャイルズ」など。

で、マヌゴンがいたのはコロンビア大学大学院のクリエイティブ・ライティング。J.D.サリンジャーの出身校。最近だとウェルズ・タワーも一緒。

ここでマヌゴンはベン・マルクスっていう教授に教わっていました。ベン・マルクスは日本では翻訳はないけれど*1、短編中心に活躍中の作家。2014年に”Leaving the Sea”って短編集をだして、村上春樹がとったフランク・オコナー国際短編賞の候補になっている。

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain ふむふむ。日本だと創作科出身なんて、ほっとんどいないよなあ。そもそも大学で創作科があんまりないよね。

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain 東海大とかにあるみたいだけど、少ないよね。磯崎さんも東工大で教えているのは「文学」であって創作じゃないよね。

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain そっか〜。なんていうか、日本だと「読むこと」がすごく受動的なんだよね。大学での創作科もそうだけど、現代詩が流行らないのもそのせいな気がする。詩ってすごく能動的な読みを必要とするから。

チリとかだとみんなすごく詩書いてて。国民の2/3くらい詩人でしょ。すぐ詩書いちゃう。短歌とかは割とポップでキャッチーでわかりやすいところがあるから、まだ受け入れられやすいけど。現代詩、読むと本当に面白いからもっと日本でも詩が読まれたらいいし、みんな書けばいいんだよ。一億総詩人社会。

最近だと最果タヒ結構面白いことやってて、若いひとたちにも詩に触れるきっかけをつくってくれてるんだけどね。まだまだ少ない。最近みつけたイベントだとこんなのもあって、今年は絶対詩が来るしもっともっと気軽に詩を楽しめるようになったらいいな。いっそギャルたちに現代詩読んで欲しい。特に黒ギャル。黒ギャルってそういえばまだいるの?

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain ・・・マヌゴンの話にもどっていいすか?

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain 黒ギャ・・・しょうがねえな!

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain マヌゴン、これが本格デビューのわりに初期衝動や筆の勢いなんかをあんまり感じないところがさっきの創作科っぽいところかなぁと思ったところなんだよね。

たとえばさ、2014年に話題になったパク・ミンギュ『カステラ』も、同じような突飛な発想を持ち込んでくる短編集なんだけど。読んでいくと、社会から外れてしまった人たちや、いわゆる「負け犬」とされてしまう人たちへ寄り添う姿勢が一貫していて。奇想や文体よりも先に「伝えたいことが、あるんだ」タイプの作家だと思った。

そういう想いの強さみたいなものを感じさせるタイプではなかったね、マヌゴンは。

ゾンビとかSFとか、サブカルチャーの要素を文学のフィールドに堂々と持ってくるっていう意味では『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』の感性を共有しているけれど、ジュノ・ディアスにある屈折感とか自虐のにおいが全く無い

 f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain マヌゴンは本人がオタクって感じはしなくて、そういうカルチャーを外側から見てるよね。渦中から一歩引いた視点がある。

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain そこらへんが好みがわかれるところかもしれないね。

 ◆セバリ族の失踪 

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain そんななか、コパさんアートブックが一番好きだった一篇は、セバリ族の失踪。ある若手民俗学者が忽然と姿を消してしまい、大発見だとされた彼らの研究がすべて嘘だったことが明かされる、という筋立て。

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain 偽の研究をしていた二人を研究するデニーズっていう学生が出てきて・・・っていうところでヒネリが効いてる。で、このデニーズちゃんがまたいいんだわ。デニーズちゃんの立ち位置が読者を日常からかろうじて離さない感じはあったね。最後の一言も良かった。フィクションから離れようとするんだけど、まだ未練はあって。 

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain これはマーガレット・ミードの『サモアの思春期』のことを下敷きにしてるお話だと思う。

でもこのデニーズちゃん「研究者たちのウソを暴いてやる!」とはならずに、虚構だろうがなんだろうが”ゼロから何かを生み出す”ことの果てしない魅力みたいなものにとりつかれそうになる。マヌゴンが創作っていうものに抱いている想いが伝わってきてすごく好きだったな。

※「サモアの思春期事件」文化民俗学者のマーガレット・ミードが、ポリネシアサモア族って部族の性役割を研究して、フェミニズムにもめちゃくちゃでかい影響を与えた業績でしたでもこれが後年になってある民俗学者から「調査方法から内容まで全然違うよ!」と批判された、ソーカル事件とならぶ20世紀人文学史における2大ちゃぶ台返し

◆翻訳界期待の星・藤井光さん 

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain 藤井さんはねえ、一言で言うと「サイコー」なんだよね。

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain ほんとここ5年くらいの活躍がめざましいよね。ツイッターでもよく情報発信してるし、今の英語圏文学の紹介者として、ポスト柴田さんがようやく出てきた感ある。

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain 柴田さん!!いきなり大御所きたね。

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain 最初はさ、あれだよね、デニス・ジョンソン『煙の樹』。あの鈍器を訳してドーンとでてきた印象。で、そのあとみんな大好きサルバトール・プラセンシア『紙の民』を訳して、あの重厚な『アヴィニョン五重奏』だもんね。

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain まだ若いんだよね。『煙の樹』が6年前で。まだ35歳とかでしょ。 

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain 向こうでもまだ若手の小説家を、いち早くピックアップしてもってきてくれるテキストジョッキーみたいな人だよね。amazon.comでレビューが少ないやつをとりあえず注文してみる、って何かで言ってたな。

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain 藤井さんは良質な、なんていうかこう隠れ家っぽい?セレクトショップ岸本佐知子さんも全然ハズレのないセレクトショップなんだけど、高円寺の古着屋っぽくて。「岸本テイスト」を味わいたいなってときにはそこに行けば間違いない。

それに比べると藤井さんは結構セレクトがバラエティーに富んでて、しかもそれが一定のクオリティーを満たしてるからこっちはこっちで間違い無さがあるんだよね。色々選べて楽しいというか、発見もある。 

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain 藤井さん翻訳だと、ほかにもロン・カリー・ジュニア『神は死んだ』セス・フリードの『大いなる不満』も傑作の短編集でしたよ。

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain 『神は死んだ』は傑作すぎて写経しましたからね。一発目でズギャンって撃ちぬかれた。

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f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain えっ きもちがわるい!

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain 読んだ本の好きなセンテンスは写経するでしょ?え?しないの? 

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain ・・・。

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain 『神は死んだ』、テーマがタイトルの通りなんだけど、それを様々な文体で書いてて、すごく良かった。テーマはブレないくせにほんとに色んなやり方で見せてくれて、この写経した文もそうだけどいちいちカッコイイし。 

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain (なにこの中途半端にきれいな字・・・)

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain と、と、とにかく、藤井さんの翻訳本はチェックしてて損はないしお釣りが来るよ。これからどんなものを日本に持ってきてくれるのかすごく楽しみ。


◆今夜のヒッチハイク~まとめ~ 

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain 『ミニチュアの妻』はすごく間口の広い作品だと思うし、ライトな読み口で気楽に読めて、かといってライト過ぎないバリエーションの豊かさもある、よい作品だと思うな。こっからいろんな方向に行ける、入口になるような一冊。これまであげた作家以外にも、カレン・ラッセルや安部公房、初期のフリオ・コルタサルなんかが好きな人が手を伸ばしてみると気に入りそう。

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain 奇想・奇妙な味好きにはもちろん、外国文学あんまり読んだことない、SFもちょっとむずかしいかな・・みたいな人にもおすすめできる入門編にもなるかもね。岸本佐知子さん編・訳の名アンソロジー『変愛小説集』『居心地の悪い部屋』とか好きな人もハマるかもしれない。

※ちなみに奇妙な味系だと創元からもとても良いアンソロジーが出ています。オススメ。

 

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain ちなみにマヌゴン、向こうでは4月に新作がでるよ。

The Regional Office Is Under Attack!』ってタイトルで、Regional Officeっていう世界を脅かす悪の組織に、女暗殺団が立ち向かう…みたいなストーリーみたい。400ページ越えの長編だね。邦訳される気がしないぜ!

 f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain マヌゴンは普通にメチャクチャ上手いから、一回全然書けなくなってからどう化けるかっていうのも見てみたい(笑)。 

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain マヌゴンもこのコーナーと同じ、まだまだこれからが本番なのです・・・。

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain 取ってつけたようなことを言うな!!
じゃ、今夜のヒッチハイクはこのあたりで。皆さん、良い夜を!

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain (あ、ヨイヨルってその意味だったんだ…) 

f:id:yoiyoRu:20160119014853j:plain バイバーイ!

f:id:yoiyoRu:20160119105254j:plain さようならー!    

*1:2016/2/7追記:ベン・マルクスAmazonではベン・マーカスの表記)は日本では2000年に『沈黙主義の女たち』(河出書房新社、残念ながら絶版の様子)という作品が出版されていました。Twitterにてピンチョンやハリ・クンズルなどの翻訳もされている木原善彦さんからご指摘いただきました。木原さん、ありがとうございました!